ダブルダッチのある生活 – vol.7 みどりさん
「自分も周りの仲間も大切にできる」
–みどりさんのダブルダッチ軸–
笑顔が素敵なみどりさんは、現在岡山大学教育学部3回生。ダブルダッチスクールHOT.D.D.C岡山校(以降HOT)の講師や運営として、プレイヤー以外の立場でもダブルタッチと関わっています。また、ダブルダッチだけでなく、岡山大学SDGsアンバサダー(社会課題を考え、解決のための活動機会を提供する存在。)に就任し、イベントを企画するといった活動も意欲的にされています。
そんな多岐に渡って活躍するみどりさんの、大切にしている軸とは。
幼い頃から活動的だったのでしょうか?
振り返れば、これまで多くのことに挑戦してきました。バスケットボールやクラシックバレエ、中学生では駅伝にも出ていました。滋賀県出身なのですが、高校では、走ることが好きだったので、実家の近所にあった琵琶湖の周りを走ってストレスを解消していましたね。進学先には、他県の岡山大学を選びました。
きっかけは、学校の授業で知ったSDGsでした。岡山大学が先進的に取り組んでいるということを知ったからです。「自分にできることがあればやってみたい」という想いから、進学後はSDGsアンバサダーとしての活動をしてみたかったので、大学2回生になる手前で就任しました。色んな事をしてみたいという活動意欲から、外国人留学生との関わりもその一つにありました。

ただ、留学生と関わることができる既存コミュニティの存在は認知していたものの、なかなか入る勇気がなくて…。それなら、自分で立ち上げてしまおう!と思い、SDGsアンバサダー就任後に知り合った3人で、学生団体を立ち上げたんです。運営・イベント企画などの活動をしており、新入生歓迎イベントも行って沢山後輩もできました。
私は、やりたいと思ったことに向けて積極的に活動するタイプなので、頭の中ではいつも、何かを考えています。もしかしたら、家族構成や小さい頃からの家庭環境も、関係しているかもしれないですね。4人兄弟の長女として生まれたのですが、一番下の妹はまだ中学生でして、小さい頃から弟や妹の世話をしていくうちに、長女としての細かい目配りや立ち回りで、小さなことにも気が付く力が身に付いたのかもしれません。そのため、いつも周りの人のことや、自分がやると決めたことについて、どうやって進めていくのが最善かな?と、思考を張り巡らせているため、活動的に映るのかなと思います。
ダブルダッチとの出会いは?

入学時のコース説明会で初めて友達になった、りのちゃんの影響です。ダブルダッチサークルの新入生歓迎イベントに「一緒に行こう!」と誘ってもらったんです。大学入学までダブルダッチのことは見たことも聞いたこともなく、初めは「ただ跳ぶだけ」という印象があったのですが、やってみたら、「これだ!」と思ったんですよね。サークルに遊びに行く度に、新しい技ができるようになって、先輩方もたくさん褒めてくれて、すっかりハマってしまいました。「できた」を実感するのが本当に嬉しくて。なので、新入生の中で一番にサークル入会を決めました。
ちなみに、ダンスサークルにも入りました。小さい頃からダンス(AKB48や、K-POPアイドル)が好きで、ダンス教室に通うのを勧められるほどでしたが、ヒップホップのようなダンスには苦手意識がありました。ダンスサークルのみんなは、ほとんど経験者なので、自分のダンスに自信がなく、端の方でこっそり踊っていますが…。
(筆者:凄く上手なので、すっかり経験者だと思っていました…!)
現在ダブルダッチとどう向き合っていますか?
プレイヤーとしてはもちろん、HOTの講師や運営としてもダブルダッチと関わっています。
チームスポーツという特徴を持つダブルダッチだから言えるのですが、作り上げてきたパフォーマンスを、個人としてではなく、チームとして見てもらえるということが、すごく好きです。周りの仲間には認めてもらえることもあるのですが、実は、あまり自分のジャンプに自信がなく、フリーロープ(主に個人が曲に合わせて自由に跳ぶダブルダッチの遊び方)をはじめとして、パフォーマンス中のソロムーブもそこまで得意ではなくて…。

一方で、パフォーマンスは、チームメンバー全員で一つの作品を作るというところが好きで。「決めたテーマで、決して個人だけでは出来ないパフォーマンスを、メンバーそれぞれが役割を担って実現させる」というチームスポーツの特徴に魅力を感じていて、今でも様々な人とチームを組みながら、ダブルダッチを続けています。以前組んでいた大会を目指すチームでは、パフォーマンスを作る上で、力量不足により諦めた構成がいくつかあったので、やりたいことを実現できなかったという悔しさがありました。簡単に実現できないからこそ、表現したい動きや難易度の高い技を、チームメンバー全員で実現させていくことがすごく面白いなぁと思うんです。

HOTの仕事も、楽しくやりがいを感じています。2回生になりたての頃、サークルの先輩伝てで話をいただきました。ダブルダッチレッスンの講師としての話だったのですが、外国人留学生との交流団体を立ち上げた経験や興味から、他の場面でも活躍できるのではないかと考え、運営の仕事にも自分から名乗りを上げました。岡山校で運営に携わっているのは私だけなので、レッスン生や保護者の方とのパイプ役、イベントの企画運営といったHOTの役割での責任は大きいと感じていますが、その分やりがいがあります。講師の仕事では、ダブルダッチを通して子どもたちの関係が広がったり、学び合ったりする環境を作ることができます。私の興味のある教育現場とも似ているため、ダブルダッチを始めるきっかけとなった「できる喜び」を子どもたちの笑顔から感じ取れることも、嬉しく思います。
運営の仕事では、名古屋の佐久間さん(HOT代表)に確認を取りながら、自分で考えて、責任を持って行動する業務が多く、学生のうちから貴重な経験をさせていただいています。
今後ダブルダッチとどう関わっていきますか?

今後の進路なのですが、大学院に進学しようか、就職しようか…と、迷っているところです。どこかで、留学もしたいんです。
進学する場合は、HOTの仕事を続けていきたいと思っています。特に、今後誰が携わっても運営業務がスムーズに進むように、業務基盤を整えておきたいという気持ちが強くありますね。細かいところが気になる性格のため、いつも反省の連続ですが、私にしかできないことを見つけて頑張っていきます。
プレイヤーとしては、自分に無理のない範囲で続けていきたいです。「自分の好きなダブルダッチをしたい」という気持ちを大切にしているので、ダブルダッチと近すぎず、離れすぎない、まさに「ちょうどいい」と思える関わり方、という表現が適切でしょうか。
どんな状況になっても、自分の好きなダブルダッチの「ちょうどいい」を見つけながら、楽しく続けていきたいです。
後輩に伝えたいことは?
やりたいことをやってほしいと思います。「みんな得意なところがある。みんな苦手なところもある。」がダブルダッチの面白さの一つだと思うので、苦手なところは得意な人に聞いたらいいですし、得意なところは教えてあげたらいい。そうやって補い合いながら、コミュニケーションをしっかりとって、楽しくダブルダッチに取り組んでほしいと思います。
自分が自分を好きと思えて、楽しく居られるチーム活動をしていきたいと思っていますし、チームメンバーが今よりももっと自分らしくいられる状況を作れるなら、それを実現するために動きたい!というのが私の軸の中にあるので、自分に対してもメンバーに対しても、より良い状況を作ることができるのであれば、どんどんしていきたいですね。
嫌なこともあるかもしれないけれど、嫌だと思うことの中でもどこかに必ず楽しい事はあると思っています。そこに焦点を当てて取り組むと、どんなことも前向きに捉えることができるのかなと考えています。考え方が違っても、人それぞれ違うのがチームの難しさであり面白さですし、自分にはない凄い長所や、優しい所、カッコイイ所をはじめ、一人ひとりにいいところがあります。ぶつかりあったとしても、その人自身を認めて受け入れて、その人の好きな所に焦点を当てることが大切かな、と思っています。
ダブルダッチをきっかけにしても他のことがきっかけになってもよいので、「楽しい」「幸せ」そんな前向きな気持ちを見つけて生きていってほしいです。私もそうやって生きていけたらいいなと思います。

みどりさんの人生軸に沿って、ダブルダッチの話を伺うことができました。「幸せ」や「楽しい」といった充足に目を向けることができるみどりさんの姿勢は、ダブルダッチだけでなく、様々な面で参考になるお話でした。今後の活躍を心から期待しています。
ありがとうございました。(2026.01)