【ダブルダッチのある生活】vol.1 かずきさん

ダブルダッチのある生活 – vol.1 かずきさん

「伝える楽しさ」を通して
かずきさんがダブルダッチを続ける理由



 現在大学4回生のかずきさんは、現役学生としてダブルダッチの大会に出るチーム(以降、正規チーム)での活動を早期に終えてなお、岡山のダブルダッチプレイヤーをイベント企画運営含め様々な形で応援する「日本ジャンプロープ連合 岡山県支部」(以降、「JJRU岡山」)の委員や、ダブルダッチパフォーマンスチーム「なわあそび」の一員としてダブルダッチと関わり続けています。学生で、このようにダブルダッチと深く関わり続けている方は少ないため、今後ダブルダッチをどのように続けていこうか悩んでいる方にも、参考になるお話を伺ってきました。

 大学2回生にて正規チームを抜け、ダブルダッチや他の物事との関わり方を一度整理したあとも、ダブルダッチとの繋がりを持った背景とは。



なぜ正規チームから退こうと思ったのか

 一つ目は、大会までの期間、ダブルダッチ一色だったことが、その時の僕にとっては苦痛と感じていたからです…。ダブルダッチサークルの他に、まちづくり研究会(中山間地域活性化を目的に活動するサークル。以降、まち研)というサークルにも所属しているのですが、大会に出る以上、チームメンバーとしての責任を果たすべく、ダブルダッチの練習を優先していました。一方で、まち研の活動への参加や、他の物事に当てる時間がなかなか取れなくて…。ダブルダッチにも魅力は沢山ありますが、魅力ある他の活動を自然と自粛してしまう「ダブルダッチ一色」というのが、きつかったかなと思っています。

 もう一つは、僕自身、ダブルダッチの大会に出て、技やパフォーマンスを競い合いたいと思わなかったからですかね。ダブルダッチは楽しいですが、大会に出るとなると、それ以上の技術が問われます。そのため、大会のような、ダブルダッチをやっている人や知っている人に向けたパフォーマンスを行うことに対して、なんとなく”プレッシャー”のようなものを感じていて、それが自分の中で重荷でした…。とはいっても、チームメンバーと一緒に活動できなくなることは嫌だったので、二回生のDoubleDutchDelighSouth2021までは続けていました。



正規チームから退いたきっかけは?

 上記の理由で活動を続けようか悩んでいるときに、何人かに相談してみました。その中で社会人OBのとーるさんからかけてもらった「待っていても、他人は自分の時間をマネジメントしてくれるとは限らない。やりたいことがある場合、自分で選択をする必要があるよね。」という言葉が自分の中で刺さったからですかね。他のメンバーは、大会に魅力を感じていたり、ダブルダッチにのめり込んでいたりと、各々がやりたいことを選択して活動を行っているのだから、自分自身も他にやりたいことがあるのであれば、選択をしてもよいのではと言われて、確かにそうだなと思いました。「何においても、結局は自分自身で決める事であって、その判断の結果を他人のせいにしてはいけない」という考えを聞いてからは、自分もそうありたいと思って、それが後押しになって、行動を起こすきっかけとなりました。



なぜ一度離れたダブルダッチをもう一度やろうと思ったのか?

 正規チームから抜けた後、しばらくしてとーるさんに誘われて、チームなわあそびとして出演した野外音楽イベントで、ダブルダッチパフォーマンスをしたんです。大会以外のイベントは初めての経験でした。ダブルダッチと関係のないイベントだったのですが、ダブルダッチを初めて見た人たちが驚きや称賛の声をかけてくれて、楽しさを伝えられた事や、感動してもらえた事に喜びを感じました。これまでの競い合いの場ではなくて、ダブルダッチを観ている方に純粋に楽しんでもらえる場と出会えたからこそ、ダブルダッチから完全に身を引かなくても良いのではないかと思ったんです。また、チームなわあそびやJJRU岡山へは適度な活動頻度で関わることができたため、まち研の活動参加や自分のやりたいことを並行して行うことができました。そのため、もう一度ダブルダッチをやろうと思い、今日まで続けてくることができました。



JJRU岡山に入ろうと思ったきっかけは?

 まち研としての活動が楽しいのであれば、きっとダブルダッチのイベント企画や運営も楽しいのでは?と、上記のイベントの流れで誘ってもらえて、単純に楽しそうだなあって思ったからですかね。これは僕の性格的なことなんですけど、なるべく人から誘ってもらったり頼られたりしたことは、引き受けようって思ってるんです。チャンスを掴むってわけじゃないですけど、せっかくいただいた機会は受けた方が良いって思っています。



JJRU岡山での活動で楽しかったことは?

 イベントの企画が特に楽しかったですかね。JJRU岡山ではDouble Dutch in MOKAKE(以降、DDM)という、中山間地域で行うパフォーマンスイベントを担当しましたが、自分で一から計画した通りにみんなが行動してイベントが上手く回っているって思うと、大きい事やり遂げたなとか、みんなが楽しそうに動いていて良かったとか、そういった感情があふれてきて、なんだか嬉しくなります。もともと、まち研に入っていることもあり、そういったイベントの企画や運営が好きなのかもしれません。


 2023年も、DDMの担当として、去年よりも進化させたイベントとなるよう仕上げている最中です。「やってみたい」を形にできることや、事業の初めから終わりを経験できることはとても楽しく、今後の糧になると思っています。いろんな形の楽しみ方があって、改めてダブルダッチは面白いなって思います!



かずきさんにとってのダブルダッチの存在は?

 僕にとってダブルダッチは、色々な人たちと繋がれる一つのツールですかね…。DDMでは企画運営から出演まで一通りのことを体験したり、音楽イベントを通じて太鼓とダブルダッチの共演パフォーマンスをやらせてもらったりする中で、普段なかなか関りを持てないような方々との交流がたくさんできました。もちろん、ダブルダッチをすること自体も好きなんですが、技がどうだとかってよりかは単に音楽に乗って縄の中をぴょんぴょん跳んでるのが僕は楽しいですね(笑)。



 かずきさんからダブルダッチの関わり方についてお話を聞くことができ、今後ダブルダッチとどのように関わっていくか悩んでいる方にも、参考になるお話でした。今後の活躍を心から期待しています。

ありがとうございました。(2023.07)



>>vol.2

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です